プリンターインクの染料インク顔料インクの違いとは?
この記事はプリンター インクについて、染料インクと顔料インクの違いの解説です。プリンターで使用する着色料には種類があり、それぞれ特性が異なります。インクジェットプリンターというプリンターが、染料インクか顔料インクのいずれかを使用することを前提にこの記事では両者の着色料の違いや特性などを解説していきます。着色料には特性があり、特性を生かすことでプリンターは色鮮やかな印刷物のほか、水に強い印刷物を作り出すということを解説していきます。
インクジェットプリンターで使用される着色料は主に2種類
インクジェットプリンターで使用される顔料は主に2種類になり、顔料インクか染料インクのいずれかを着色に使用します。染料インクと顔料インクの共通点はスプレーのように吹き付ける点で紙に付着させるという方法は同じです。しかし、両者の着色料は吹き付けて使用するという点では共通していますが、それぞれ異なる性質を持っています。例えば、顔料タイプの着色料は油性というタイプの着色料になるため、水に溶けることはありません。また、着色料同士が混ざらないという特性があるため、青色に赤色を混ぜ合わせて別の色を作り出すということには不向きです。一方で染料タイプの着色料は水に溶けるという性質があるため、水に濡れてしまうと色が混ざってしまうという問題がありますが、混ざるという特性を生かせば、青色と赤色を混ぜて別の色を生み出すことが可能です。染料インクは、異なる色を作り出すことが得意という性質上、写真のようなものを生み出すのに相性が良く微妙なグラデーションを得意とします。
染料インクは内部に色が入り込むタイプのインク
インクジェットプリンターのプリンター インクの一つである染料インクは紙の中に色がしみ込んでいき、色合いを出すタイプの着色料です。特徴としては、染料が紙にしみこむことで鮮やかな色合いを表現することが可能ですが、水に弱いという特性があります。というのも、染料インクは水に溶けやすい着色料であるという特性上水分に接触すると溶けだしてしまい、色が移ってしまうという特性が問題です。なので、写真などをプリンター印刷した際、水分に濡れると着色料がにじみ別の着色料と混ざるという問題があります。ほかにも問題としては、乾燥に時間が掛かるという問題もあります。これは、色が水溶性であるため、乾燥に時間を有し乾くのが遅くなるという問題があるという点です。これは水溶性の塗料特有の問題で、水で洗い流し混ざる塗料という仕組み上、乾燥に時間が掛かるというのが染料インクの問題点になり、色鮮やかな色合いを得意とするが乾燥が遅く水に濡れると色が溶けてしまうという弱点があります。
顔料インクは印刷物の上に張り付くタイプ
インクジェットプリンターで使用する、プリンター インクの一つである顔料インクは、水に溶けない着色料です。水に溶けないという特性上、粒子がとても大きく粒子が物体に張り付くことで固まるというのが顔料インクの特性です。顔料インクの特性は、硬化時間が早い点にあり、乾燥が早いという点になります。しかも着色料自体に油分があり、油分があるから水をある程度はじくという利点もあります。反面に、顔料インクは、マットな仕上がりになりやすく、艶が少ないという特性がある色になり、はっきりとした発色の着色料であることから展示物として使用されることが多いです。太陽光との相性が良い着色料になり、太陽光による変色も少ないという利点があることから、屋外で展示する印刷物などと相性が良い着色料になります。インクジェットプリンターなどでは、色落ちや変色してほしくない黒色に使用されるケースがあり、メーカーによっては黒色だけは顔料インクで構築し、他の色と混ざらないようにしているプリンター販売会社もあります。
顔料インクは混ざることがないという特性を持つ
インクジェットプリンターで使用されているプリンター インクの一つである顔料インクは、混ざることがない着色料です。混ざらないというのが利点で、他の色素と掛け合わせても分離してしまうというのが顔料タイプの特性になります。この特性を生かしたプリンターを販売している企業は、黒色だけを顔料の着色料とすることでほかの鮮やかな色と混合しないように色付けすることを可能としました。顔料インクの利点は、色同士が混合しないことのほかに、太陽光に強いことです。太陽の光で劣化しないという点が利点ですが、問題としては混ざらないという特性上混ぜ合わせてできるカラーリングを表現することができません。ここが顔料タイプの弱点で、油性タイプのインクは混ぜて使用できないという問題上色の変化を作り出す能力が乏しいのです。これは、絵の具で考えるとわかりやすく、混合可能な絵の具は別の色合いを生み出すことに優れていますが、混合不可な絵の具は全く異なったカラーサンプルを作ることができないという問題です。
染料インクはしみこまない物体には適応しない
インクジェットプリンターで使用する染料インクは、しみこまない物体に対しては適応しません。なぜなら、色が入り込まないからです。プリンター インクは、物体に色素が引っ付くか、しみこむという方法のほか色素が焼き付いて離れなくなるという方法で着色料が物体に入り込みます。なので、染料インクの場合、物体にしみこんでしみ込んだカラーリングに染まらないと適応しません。例えば、紙などは着色料がしみ込み広が紙の内部に付着しますが、防水タイプの印刷用紙などの場合、顔料が内部にしみこまず、弾かれてしまうためカラーリングが内部に入り込まないのです。顔料インクはいわば、染め物であると考えるとわかりやすく、染め物は内部に色素が入り込むことで染まります。衣服なども着色料が衣服に入り込むことでカラーリングが変化するという仕組みになり、プリンター インクの一つである染料インクは物体にしみこむことで初めて色が付着します。なので、金属などには不向きな着色料で、その理由は金属に色がしみ込まないから色が付着しないが故です。
プリンターを目的ごとに使い分け印刷をする
顔料インクと染料インクについては、プリンターそのものを目的に応じて使い分けるという方法で印刷するのが望ましいです。顔料インクは、油性になるため、雨風などで印刷物の文字や絵が消えてはいけない場合に使用します。これらは、プリンターそのものが顔料か染料であるか果ては両方のインクを使用していますのでプリンターそのものを目的に応じて使い分けるのが望ましいです。ただ、自宅にあるインクジェットプリンターがどの着色料を採用しているかまたは、これから購入しようとしているプリンターがどの着色料を使用しているかが分からないというケースも多いため、インクの見分け方について説明をします。顔料インクを採用しているプリンターは乾燥が早く、紫外線で色が劣化しないという記載があれば顔料インクを採用しています。一方で、写真向けで色が鮮やかであることをプッシュしているプリンターは染料インクを採用しているか両方を採用していて黒色だけ顔料で後は染料の着色料を使用していることが多く、見分けるポイントとしてはプリンターの性質が印刷物を早く出すか、色鮮やかなインクジェットプリンターであるかが顔料インクと染料インクのいずれかを使用して いるかを見分けるポイントです。
まとめ
インクジェットプリンターで採用されている、顔料インクや染料インクの違いについては着色料が水に溶けるか溶けないかです。水に溶けるのが染料で水性インクと呼ばれるもので色鮮やかで乾燥するのが遅いという特性があります。一方で、顔料は乾燥が早いんですが色鮮やかさにおいては乏しく、仕上がりもどこか艶がありません。インクジェットプリンターがどちらのインクを使用しているかについては仕上がった印刷物を見て着色料の乾燥が早いか遅いかのほか、色鮮やかさで判断すると良いです。